- ICT施工について -
ICT施工とは、建設現場において施工効率や施工精度、安全性の向上を目的としたシステムです。
i-Construction(アイ・コンストラクション)とは、国交省が掲げる20個の生産革命プロジェクトのうちの一つで、
測量から設計、施工、検査、維持管理に至る全ての事業プロセスでICTを導入することにより
建設生産システム全体の生産性向上を目指す取組みです。
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3D SURVEY BY DRONE
ドローンによる三次元測量
調査・測量・設計に使うデータを取得するため、UAV測量を行います。従来は二次元のデータをもとに施工土量を算出する必要がありました。どれだけ土を削る、盛るといった設計です。
UAVで測量した三次元データがあれば、自動的に施工量を算出することができます。
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UAV写真撮影
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三次元点群データ作成
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三次元点群データ解析
UAV写真撮影手順
①標定点の設置
標定点はドローン測量を行う際の基準となり、写真に座標付けを行うために必要となる点です。
②標定点測量
計測結果を現場座標系に変換するために必要な標定点を測量。写真上の点と地上の座標に対応させます。
③自動飛行アプリ確認
DJI、GS、Proを用いて自動航空で空撮をします。iPad画面の地図上にて空撮する範囲を選択し基本設定、詳細設定を選択する。
④写真撮影
撮影に適した気候条件下において、事前に入力されたプログラムやGPSなどでの自動航行を原則とし、撮影。
三次元点群データ作成
ドローンで撮影した画像は、三次元形状復元ソフトを使用して高密度な三次元点群を抽出します。三次元形状復元ソフトとは、空中写真からSfMにより特徴点を抽出して撮影状態を求めるとともに、撮影状態に基づきMVSにより空中写真から高密度に三次元点群を抽出し、三次元形状を復元するものです。
三次元点群データ解析
UAVによる三次元測量によって得られた点群データから、樹木や重機などの不要な点を除去し、設計データと現況データの差分から土量を算出。
02
CREATION OF 3D DESIGN DATA
三次元設計データ作成
二次元設計図書(平面図、縦断図、横断図)を読み込んで、座標系や縮尺・高さ情報等を入力し三次元設計データを作成する。
三次元設計データはドローン測量でもICT建設機械にも用いられる。
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二次元設計図書
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数値化
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三次元設計データ
三次元設計データ作成
設計図書(平面図・縦断図・横断図)を3次元データ化。
3次元設計データをもとに、建機転送データに変換。
3次元現況データと3次元設計データの差分から施工量を算出。
03
CONSTRUCTION USING ICT CONSTRUCTION MACHINERY
ICT建設機械による施工
GNSSを用いたICT建設機械での施工
GNSSを用いたICT建設機械での施工とは人工衛星(測位衛星)を利用しレーザー光線等に通信機能を付加し、離れた場所に設置されたGNSS受信機から、三次元設計データに基づいた高さ、勾配などの情報を重機側の受光器に送り、重機の作業装置に取付けられた油圧シリンダ等を直接コントロールするシステムです。
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基地局設置
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ローカライゼーション
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ICT建設機械での施工
基地局設置
GNSS基地局では衛星から得たGNSS座標を現地のローカル座標にリアルタイムに整合し整合した補正データを重機側に自動で送信される。
ローカライゼーション
ローカライゼーションとは移動局を用いて事前にリモコンに入れておいた座標のポイントをあたり現場の位置を補正する。
ローカライゼーションは初期設定の1回のみ使用。
ICT建設機械での施工
バックホウ
ブルドーザー
振動ローラー
TSを用いたICT建設機械での
施工
自動追尾トータルステーションがブルドーザーに装着したプリズムをロック。センサとの組み合わせで、ブルドーザーの排土板位置と標高を取得し、キャブ内のモニタに転送。設計データとの差分を算出し、排土板の高さを自動制御、またはオペレータにガイダンスする。
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TS設置
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TSの座標合わせ
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ICT建設機械での施工
TS設置
自動追尾式トータルステーション(SPS930)
TSの座標合わせ
現場内にある任意点座標を2点あたりTS側の座標合わせを行う
ICT建設機械での施工
高品質な施工が可能
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CONSTRUCTION MANAGEMENT
三次元出来形管理等の施工管理
完成後の出来形地形を再度写真撮影し、写真データを点群データに変換。
着工前と完成後の点群データの差分から土量の算出。
完成後の点群データと設計データを比較し出来形帳票の作成。
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UAV写真撮影
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三次元点群データ解析
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・出来形土量の算出
・出来形帳票の作成
出来形帳票の作成
平均値・最大値・最小値・データ数・評価面積・棄却点数を表形式で整理。
離れの計算結果の規格値に対する割合を示すヒートマップとして-100%~+100%の範囲で結果を色分け。
50%の前後、80%の前後が区別できるように別の色で明示。